演劇の進め方は劇団の個性ともいうべきでしょうか・・・。
 劇団によってその手法が違うため、ここではうたかたでのやり方を記述しておきます。

■セリフはコピー(CTRL+C)と貼り付け(SHIFT+INS)
 うたかた月夜での進め方は基本セリフをコピーして、貼り付けする方法をとっています。
  劇団によっては台本を辞書化させることでキーワードを変換するだけでセリフを表示する方法をとって公演しています。辞書化したほうが手間は省けると思いますが、今回はコピー方法でご説明します。

 フルスクリーンでプレイしている場合は台本を見ることができませんので、基本はウィンドウモードとなります。(サイズについては台本が見えればよし)
 現在のROでは設定を変えることで、カーソルをゲームウィンドウ外に出すこともできるため、セリフのコピーは難しくありませんが、問題はゲームウィンドウへ戻る手段です。
 画面内をクリックすると、キャラクターは動いてしまいますので、文字入力部分を的確にクリックしなければなりません。いかに早くセリフを言えるかで物語の完成度が変わってくる演劇で、的確にある特定の場所をクリックするというのは非常に難しく、舞台の流れを遮る恐れがあります。
 そのため、ウィンドウ変更は『 ALT+TAB 』で切り替えることをお勧めします。慣れが必要ですが、最初はゆっくりでも構わないと思います。

 セリフのコピーについても、マウス右クリックとかではなく、『 CTRL+C 』でコピー、『 SHIFT+INS(CTRL+V)』で貼り付けというように、キーボードを使って作業するようにします。

 最初は台本とRO画面のみ表示させておき、コピー貼り付け、画面の切り替えなどの練習をすることでコツはつかめると思います。

■演技(動き)について
 ROでの演技は「動く(止まる)」「向きを変える」「首だけ動かす」「エモ」しかありません。
 声の大小やイントネーションなどは表現できないので、お客様が台詞や動きを見て、そのイメージを理解できる・・・そんな動きが重要となります。 しかし、コピー貼り付けをしてセリフを発言する場合、動きながらセリフを言うなどはまず無理な話です。どのタイミングでセリフをコピーするか、場合によっては事前に辞書に入れておくなどの対応も必要となりますが、前述でもあった通り、発言文字は5秒ほど表示されますので、その間にうまく動きとセリフを調和させることが大事となります。

「動く」演技
 舞台への入退場、相手に駆け寄る、離れるなど一般的な動作演技です。
 「走る」という動作はない(テコン系スキルのみ)ため、1マスずつ動くか、目的場所まで直通するかで「歩く」と「走る」を使い分けます。舞台は狭いので、スムーズな動きをしながら演技するのは練習が必要です。

「向きをかえる」演技
 何か悩んだり、対話しながら独り言をいうなどのシーンで向きだけ変えるを使うことがあります。SHIFTを押しながら向きたい方向をクリックすることで変えることができますが、お客様のパソコン環境によって指定した向きにならない場合があります。こればかりは劇団の裁量で調整できませんが、向きたい方向を2回クリックすることで解消される場合があります。
 練習しながらメンバーに確認するとよいでしょう。

 また、間違って客席をクリックしてしまうと、その方向へ歩いていってしまいます。本番中に妙な動きをするのはこのためです。(通称:暴走)
 向きを変えるのは慎重に行ってください。

「首だけ動かす」演技
 なかなか気づきづらい演技ですが、感情を表す大事な動きです。「向きを変える」と同様にみる人の画面によってその方向を向いていない場合があります。
また、『 /doridori 』でも首は振りますので、うまく活用してください。

「エモーション」演技
 エモーションはもっとも相手に感情を伝えることの出来るツールですが、お客様が常に画面を凝視しているわけではないため、乱用は控えたほうがいいかもしれません。

■うたかた流「アドリブ」演技
 うたかた月夜はROでは老舗の劇団ギルドですが、リアル演劇の知識があるわけではありませんので、リアル知識のある方、その道のプロの方からすると不可解なことを言っているかもしれませんが、それを踏まえてうたかた流「アドリブ」演技についてお話しします。

 台本どおりにセリフを発言し、演技しながら進めていけば物語はしっかりと終わりを迎えます。しかし、それでは台本(物語)をただキャラクターが発言しただけにすぎません。
  台本には書けないもの、それは「あいづち」です。

 実際に誰かと話をしている時、うなづいたり、「う~ん・・・」とうなってみたり、「なるほど」や「そうだね」のように、無意識に相手の発言に対して返答してしまうことがあるとおもいます。 それらを全て台本に書いてしまうと、冷たい会話になってしまいがちです。
 私の書く台本では必要であればセリフとして記述しますが、対話しながら適切にアドリブであいづちを入れることでより「生きている会話」になると考えています。他にも本番の気持ちの高揚感やお客様の盛り上がりによって語尾を変えてみることもあるため、うたかたではアドリブを活用するような進め方をしています。
 しかし、物語の世界観を考えない自分勝手な発言や、脚本家の意図に沿っていないアドリブは物語を壊してしまいますので、練習でアドリブを使いながら、よりよい形にメンバー全員で仕上げられるようにすることが重要です。