■1行で発言できる文字制限は35文字(全角文字)
ROでは1行で発言できる文字数が35文字(全角文字)と決まっているため、言葉の意味がしっかり伝わる範囲内で改行する必要があります。例えば・・・
今日まで練習を頑張ってきたんだ、絶対に優勝してあの子に告白するんだ!
このセリフを1行でおさめられない場合は読点(、)で改行するのがいいのですが、変なところで改行すると・・・
今日まで練習を頑張ってきたんだ、絶対に
優勝してあの子に告白するんだ!
実際に声に出して読むとわかりますが、セリフとしては可笑しいですね。
脚本においてあまり長いセリフは登場しませんが、どこで次の行に改行するのかは重要なものとなります。
■脚本の行数でおおよその時間がわかります
ROで発言して表示されている文字「声」は5秒ほどで消えてしまいます。
後述にある「台本の書き方」や「演劇の進め方」によってとなりますが、600行~800行でおよそ1時間、1000行~1200行で2時間と考えています。
公演時のめやすとしてみてください。
■台本の書き方
小説ではなく、セリフのみを書いていくため、基本は「役名」と「セリフ」を書いていきます。市販本で例えるとテーブルトークRPGのリプレイ本のようなものです。 台詞の頭文字は出来るだけ揃えたほうが見やすいです。
例)
エスト 私ってば今日は超ごきげん斜めなのよ!
だって、朝から目覚ましの電池が切れてるのよ
シオン それは残念な朝だったね
だから、髪型がボサボサなのかい?
そこに動き(演技)を書き込むことで、脚本家が役者にどのような演技をしてもらいたいのかを伝えることができます。エモーションや、指示を記述するとこのようになります。
例)
エスト 私ってば今日は超ごきげん斜めなのよ!
だって、朝から目覚ましの電池が切れてるのよ
エモ /えーん
シオン それは残念な朝だったね
★シオン エストの周りを1周して姿見る
だから、髪型がボサボサなのかい?
これらの繰り返すことで脚本は完成していくのです。
※脚本の参考例⇒【Freya蚤の市記念祭お客様参加型公演「赤ずきんちゃん」】
■台本書きのテクニック
私が台本を書くとき、注意している点がいくつかあります。
参考1)セリフの行間について
基本セリフは1行ずつ開けて記述しています。しかし、1人のセリフが何行にも続く場合は改行せずに表示しています。これは、役者がどこまで自分のセリフなのかをわかりやすくするためです。
参考2)役名とセリフの間にスペースは使わない
台本を配布、閲覧はブラウザ上(IEなど)で行うことが多いのですが、閲覧環境によってセリフが読みづらくなる場合があります。役名は3文字以内(略称などを使う)で、TABキーによるスペースを用いることで、セリフ自体を見やすくしています。
参考3)セリフに句点(。)は使わない
舞台上では発言しているため、文字の最後に打つ。は違和感があります。
ですが、読点(、)は文節の読みやすさを重視するため使っています。
また手紙や日記などを読むシーンにおいては読点(。)を使っています。あくまでもセリフではなく文字を読んでいるという演出のためです。
参考4)シーンごとに区切る
練習時にどこまで行うか、どこから始めるかなど、本番では必要なくても、練習時にあると便利なので、台本にはシーンが区切られています。
参考5)フリーソフトのテキストエディタを使う
Windows標準のメモ帳で台本は作ることが出来ますが、フリーソフトには1行文字数を制限するものや、行数が表示されているものなど台本作成に適したものがあります。
私は『MKEditor』というのを使っていますが、若干設定を変更しないとならないのが難点ですね。(TABスペースの量)
■脚本を劇団員に見せる方法
台本はテキストファイルが最も簡単です。問題はどのように劇団員に配布するか・・・。
うたかた月夜ではホームページ運営用でレンタルサーバーを利用しているため、ネット上にアップしたうえで劇団員がアクセスします。台本を外部の方に見られないようにする方法を考えておきましょう。(無料で使えるレンタルサーバーを探す等・・・)