■第26回公演 第26作(メイン公演)
「狐の嫁入り」
平成22年09月25日(土) 脚本:柊 琉姫
▼ CAST ▼
生徒会長:

神様:
夜姫:
アスハ:
妖狐:
妖狐手下:



シン:
ルキ:

木:

村人:
月宮

静彗
夜姫
神無アスハ
柊 檻
カディン
柊 琉姫
sin
静彗
sin
柊 琉姫

カディン

団員と友情出演

頂き物:kei様


生徒会長:














神様:

















村人A:
村人B:
村人C:


夜姫:

アスハ:
夜姫:


アスハ:


夜姫:
アスハ:

夜姫:

アスハ:

夜姫:
アスハ:

夜姫:
アスハ:

夜姫:

アスハ:





夜姫:
アスハ:

夜姫:




アスハ:





神様:

夜姫:
第零幕 -演劇部の舞台紹介-

そんなあなたにバルス!
というわけで
ただ今の催しはフリートーク訓練科の学生による
フリートーク[前座]でした。
続きまして・・・
本日の学園祭メインイベント
演劇専攻学科による演劇発表です。
今日のために毎日残って練習した彼等の成果をご覧下さい。
なお、登場人物の設定には一部フィクションが含まれています。
それでは演劇専攻学科[劇団うたかた月夜]による演劇
[狐の嫁入り]
最後までお楽しみ下さいませ。

第一幕 -モノローグ-

楽しき時間というのはほんに短きモノじゃ
ゆえに愛しきモノなのかもしれぬが
あれからどのくらいの月日を・・・
・・・太陽と月を仰いだのじゃろう
おっと
がらにもなく感傷にひたってしまったな
いや、おぬしたち人間がこんなにいると
あの日を思い出してしまうのじゃよ
うむ・・・それならば
今日はおぬしらに昔話をしてやろう・・・
昔と言ってもほんの20年ぐらい前じゃ
わしにしてみれば泡沫のような時間じゃが
ぬしら「人」にとってはとても長い時間なのじゃろうな
じゃが、わしにとって、その20年はなぁ~
本当に・・・本当に楽しかったのじゃよ・・・

第ニ幕 -村の騒ぎ-

アラヤダ怖い
九尾だってよ・・・
動物も可愛いけど、襲ってくるのはいやだわ・・・
こわいわね~

ん?
なんか村が騒がしいな・・・
あ、夜姫さん

こんにちわ
何かあったんですか?
あぁ、買い出しに来たばかりかい?
…実はこの稲荷山の向こう側にある集落で
「狐の化かし合い」があったらしいんだよ
狐の化かし合い・・・ですか?
簡単に言えば
狐たちに村が襲われたということさ
狐たちが・・・村を・・・
ですか・・・
あぁ、かなり村への被害が大きいらしくてさ
農作物はもちろん、家の中まで荒らされたとか
へ、へぇ・・・
それに襲われた村の人が複数の尾を持つ狐を見たとか言っててな
伝説上の九尾の狐が現れたとか噂になってるよ
・・・九尾の狐?
俺たちに出来ることは被害を最小限に食い止めるのと
この稲荷山の土地神様に祈ることだけかもな
祈るだけ・・・
しかないですよね・・・
…夜姫さんは知らないだろうけど
実際に何百年か前に起きたという大かんばつの時に
村人は稲荷山の方角に向かって毎日祈りを捧げたそうだ
そしたら、狐の仮面をかぶった少女がふらっと現れて
村に恵みの雨をもたらした・・・っていう伝説が残っているくらいだ
結構信憑性はあると思うよ
・・・そうなんですか
村の人たちも対抗するためにいろいろと準備しているし
あんたも帰りは"狐に化かされない"ように用心しなよ
えぇ
"狐に襲われない"ように用心しておきますわ
それでは
私は戻りますので
失礼しますね
おう、気をつけてなー
さて、俺も役目を果たしに行くか
今日は土地神様への奉納日だ

第三幕 -神様の憂鬱-

ふわぁ~、退屈じゃの~
そろそろあやつが帰ってくる頃じゃが・・・
はぁ・・はぁ・・・
ただいまぁ・・・
神様:


夜姫:

神様:

夜姫:
神様:
夜姫:



神様:

夜姫:

神様:


アスハ:



夜姫:

神様:


夜姫:






神様:



夜姫:




神様:

夜姫:


神様:




夜姫:
神様:





夜姫:



神様:


夜姫:

神様:




夜姫:





妖狐:






手下A:
手下B:
手下C:
手下D:
手下B:
手下C:
手下D:
手下A:

妖狐:









アスハ:



夜姫:













アスハ:
夜姫:



アスハ:





神様:

夜姫:
神様:
夜姫:
神様:


夜姫:



神様:

夜姫:


アスハ:

夜姫:

アスハ:

夜姫:





アスハ:
夜姫:




アスハ:





夜姫:
アスハ:

夜姫:
アスハ:

夜姫:

神様:
ほれほれ、遅いぞ~
村からここまでの距離で疲れるなんて
ぬしもまだまだじゃな
う、うるさいなぁ
ボクは生まれつきか弱いんだよ!
何をたわけたことを・・・
そのひ弱なぬしのために、わしが力を与えてやったじゃろうが・・・
これのこと・・・?
うむ
勝手にこんな姿にして・・・
なにが感謝だ!
村に行くのにコレを隠すだけでどんだけ疲れるか・・・
誰かくる・・・?
・・・
お、やっとわしの食事が来たか
ど、どうしよ・・・
隠れなきゃ!
・・・隠れずとも、お参りとか言えばいいのに
要領の悪いやつじゃのぅ・・・
まぁ、いいか・・・
これとこれ、と・・・よし
稲荷山の神様・・・
どうやら九尾の狐が現れたようです
この山を越えることがないよう我らをどうか護りたまえ
ふぅ・・・
びっくりしたぁ
・・・神様ねぇ~
それにしても九尾の狐が現れたのか
またやっかいなヤツが目覚めたものじゃ・・・
そいえばさ
村でもその話を聞いたよ
それでなんか
村が物物しくなってた
でもさ
そもそも九尾って伝説上なんでしょ?
本当にいるのかな・・・
・・・信じる者がおるから実在することもある
伝説になるには何かしらの事情があると考えれば
居てもおかしくはなかろう?
用心はしたほうがいいじゃろうな
そうだね
村が襲われると生活が不便になるしね!
あれ・・・
・・・ってことは
やっぱり九尾の狐は存在するじゃないの!
・・・おぬし、気がつくのが遅いな
そもそも最初から居る話で進めておったじゃろうに
うぐぐ・・・
でもさ
九尾の狐ってそんなに悪いヤツなの?
・・・悪いといえば悪いかもしれぬが
九尾の狐は、己の身を守るために人に・・・
美女や幼子に化けては、争いに巻き込まれておってな
人伝に聞いた話だけでもかなりの数があるのじゃが
本当にぬしは知らんのか?
しらな~い
妖狐となった狐は尻尾の本数でその力を誇示しておってな
九尾となった狐は、妖狐族で最高位と呼ばれておる
下僕の狐を操って村を襲うなんて造作もない・・・が・・・
九尾のヤツが人間を恨んでいるとしても
村を襲うとは思えんのじゃ
・・・ふむ
ふぅん
でさ、
あんたは本当に九尾の狐が出てきたらどうするのさ?
あんたに何とかできるっていうの?
・・・まぁ
腹も減ったし夕餉にするかの~
ちょうど供物の魚もあるしな!
むぅ・・・
なんかはぐらかされたような・・・
ふくなふほも・・・
んぐっ!
少なくとも・・・
人間よりは役に立つ存在じゃよ
くっくっく・・・
あ!
ちょっと!
私のお揚げは?!

第四幕 -妖狐と手下たち-

我々もいよいよ活動の時!
我ら動物を脅かす人間たちに鉄槌を!
伝説の九尾を封じ込めた殺生石のかけらは残りあとわずか!
全て集まるまでに、少しでも人間たちに絶望を与えるのだ!
さあ!
同士たちよ!
次の村へ出向こうぞ!
おお!
おお~!
おぉー!!!
おおー!
人間どもを恐怖に…!
人間どもめ、今に見ていろ!
人間どもに恐怖を与えてやる!
よっしゃ!次は笹じゃなくて野菜たべるぞ~

もうすぐだ・・・
もうすぐ我らの時代がやってくるのだ!
見ておれ・・・人間ども・・・
これからは動物たちの・・・
いや・・・
狐が支配する時代になるのだ!
ふはははははは!

第五幕 -夜姫の失態に神様笑う-

ふわぁぁ~・・・っと
今日も平和だ、眠気が凄い・・・と
本当に、狐なんて襲ってくるのかねぇ?
…あぁ、眠い。少しサボろ
おじいさん、ありがとね
うん
狐を見かけたらすぐに逃げるから
心配しないでね
大丈夫だって
うん
またねぇ~
ふぅ・・・
物知りじいちゃんなら九尾の伝承とか知っていると思ったのに・・・
・・・とりあえず
村の周辺に狐たちがいないかだけ確認しておくか
よし
周りには誰もいないな
えいっ!
み、みみ・・・!?
うん
特に気配はないっと
とりあえず、買い物だけして帰るかな
よ・・っと
・・・あれは動物の耳・・・だよな
!・・・
まさか、彼女は九尾の狐の仲間!?
・・・どちらにしろ、村には出入りしているんだ
村のために何者なのかはっきりさせないと気がすまん!

・・・どうやら雲行きが怪しくなってきたのぅ
・・・どうも妙な妖気を感じるの
ただいま~
これは九尾の・・・とは少し違う・・・かの
どしたの変な顔して?
何者じゃ・・・
・・・!
おぬし・・・何か失態を犯したのではないか?
はぁ?
ちゃんと
こうやって
周り調べたよ?
・・・
早くその耳を隠すことじゃな・・・

ちょ。ちょっと!
なんなのよ・・・
はぁ。はぁ・・・・っ
夜姫さんっ!
な、なななな
なんでここに!
…なんでって…こっちが逆に聞きたいね
なんで、ここにいる?
え・・・
っと
そ、それは・・・
お、お祈りに来たのよ
そうよ!
村をお守り下さいって・・・
・・・そうか、お祈りね
だって!
村が襲われたら大変だもの!
ほら
村の人はいつもお祈りきているって聞いたから
私もお願いしようかなぁ~って・・・
…夜姫さん
この社は村の伝承にある神様が住む神聖な場所
だから、村人は決して近づかないし
誰にも教えることはない
…それに
さっき、村であんたの姿を見た
え・・・
・・・頭のアレは何だ!?
君が・・・世間を騒がしている狐の仲間だってのか!?
・・・わ、わたしがぁぁぁぁ!?
それとも俺たちが祀っている神なのか!?
答えによっては、俺は・・・!
・・・
あんなヤツとボクを一緒にしないで!
こんなバカ娘とわしを一緒にするでない!
アスハ:

神様:
夜姫:

神様:

アスハ:
神様:



アスハ:
神様:

アスハ:
神様:

アスハ:

夜姫:

神様:



夜姫:
アスハ:
神様:


アスハ:
神様:
アスハ:

神様:

夜姫:
神様:

アスハ:

神様:







アスハ:

神様:


アスハ:
神様:

アスハ:


神様:
夜姫:

神様:




妖狐:


神様:


妖狐:
神様:

妖狐:


神様:


妖狐:
神様:

妖狐:






神様:
妖狐:
神様:

妖狐:
神様:
な。なんだ!?
ど、どこから声が・・・!?
たわけが・・・
ちょ、ちょっと!
なんで出るのよ!
こんなバカ娘と同一視されて
黙っていられるほどわしの堪忍袋は頑丈ではない!
え、な、何がどうなって・・・!?
人間のオトコよ
驚いているところ悪いのじゃが・・・
おぬしたちが祀っているのはこのわしじゃ
金輪際、違えるでないぞ!!
頭に耳が・・・!
ん?んなにこの耳が珍しいか?
それとも、ぬしらが危惧している妖狐に見えるか?
・・・
安心せい
わしはたしかに狐じゃが・・・妖狐の類いとは違う
いや、そういわれてもだな!
信じろというほうが無理がある・・・
まぁ普通はそうよね
人の姿に獣の耳があれば無理に決まってるわ
ふむ・・・
ぬしよ
あれはたしか今から15年ほど前じゃったか・・・
この辺で迷子になったのぅ?
唐突になにを・・・
…!?
この社で泣きながら真剣に祈っておったな
早く家に帰りたい。と・・・
そのまま泣きつかれてこの場所で眠りおった
あ・・・!
思い出したかの?
気がついたら、俺はいつの間にか家の前で寝ていた
オレも当時はわけがわからなかったけど・・・
良かったの~
わしに祈ったおかげじゃて
・・・
まぁ、それだけで信じろとはいわんが
世の中、不思議なことが多いほうが面白いじゃろう?
いや…
わかった、あなたを信じましょう…
今も昔も素直なヤツじゃな・・・
さて、
狐たちが村々を襲っていることは知っておる
この付近にただならぬ妖気を感じておるが
どうやら九尾ではなさそうじゃ
ふむ・・・そうじゃのぅ・・・
明後日、もしくは数日の間にこの妖気の主が村を襲うじゃろう
そこでぬしにいろいろと頼みたいことがある
…できることであれば
何でもするが…
・・・
まず、おぬしは村に戻って皆に伝えるのじゃ
戸を閉めて、身を護るようにとな
ああ、分かった!
ぬしも一緒について行ってやれ
ヘッポコな妖力でも何かの役にたつじゃろう

へっぽこ言うな
いかなきゃだめ?
いってこい
あすはさーん
まってよ~
・・・
さて、わしは来客を出迎えてくるかの・・・

第六幕 -神様の忠告に妖狐は木を燃やす-

次はあの村だな
くふふふ・・・
さて、どのように攻めようか
人間より優れていると自負する妖狐が
動物たちを操って人間を襲うなど・・・
なかなか楽しいことをするヤツよのぅ
何者だ
ん?
この山に住む者とでも行っておこうか
人・・・ではないな
土地神の類か?
まさか我らを退治しようとでも?
退治なんて物騒なことをいうヤツじゃ
ただ
おぬしに忠告にきただけじゃよ
忠告だと?
わしは争いは好まないのでな・・・
まぁ、あまりお痛をすると後悔するぞと言いにきただけじゃ
・・・いらぬ忠告だな
我らの住処を平然と破壊する人間たちに
己らの生活を破壊される苦しみを与えるだけだ
縄張りを侵すモノは狩る・・それが自然の摂理というものだろう
それは土地を守るお前にも分かっているはず
そして・・・
九尾様が目覚めれば、それはさらに加速するだろうな
・・・
・・・お前もこの自然を脅かす人間を懲らしめたいと思わないか?
・・・そうじゃな
山々が泣いておるのはわしとて気づいておる
・・・
じゃが
わしならもっと手際よくやる
神様:
妖狐:

神様:
妖狐:
神様:



妖狐:

神様:

妖狐:


小物引き連れて優越感に浸るだけのぬしとは違ってな
土地神風情が・・・
我らの邪魔をするなら容赦はせんぞ!
・・・ぬしも成り上がりの「狐風情」ではないか
くっ!我らを妖狐を愚弄するというのか!
愚弄ではない、事実のを述べたまでじゃ
己の力量も知らず、ただ人に化けることしかできぬ四本程度じゃ
それはただの狐の化け物じゃ
妖狐を騙るなどあつかましいにもほどがある
ば、化け物だと・・・
き、貴様・・・
さて、わしはぬしに忠告したぞ
次は顔を会わせたくないものじゃな
待て!
お、おのれ・・・
このオレを"ただの"狐の化け物扱いしおって・・・
ただの土地神ごときがぁぁぁぁぁ!
妖狐:





夜姫:
アスハ:
神様:
夜姫:

アスハ:
神様:
夜姫:
神様:


夜姫:


神様:


夜姫:

神様:

妖狐:
神様:

アスハ:
妖狐:
アスハ:
神様:
妖狐:
神様:


妖狐:

夜姫:



神様:
くはははははっ・・・面白い・・・
見ていろ・・・
オレの妖力を馬鹿にしたことを逆に後悔させてやる…

第七幕 -妖狐襲来-

なんとか全員に連絡し終えたみたいね
とりあえず村はこれで大丈夫かな?
ふぅ・・・
い、いきなり空から落ちてこないでよ!
あぁ~びっくりした
どうしました、何かありましたか!?
いや・・・、今回の首謀者に会ってきたのじゃ
ちょ!
ちょっと真相を確かめようと思ったんじゃが
少々火遊びをしすぎたようじゃ・・・
あは、あはははは・・・
あはは
じゃないおy!
あんたはバカかっ!?
まぁ、近いうちに現れるだろうから
村の衆を一箇所に避難させておいたほうがよかろう
あとはわしが何とかする
何とかって・・・
敵わないから帰ってきたんじゃないの?
・・・うるさいヤツじゃ
わしの力はおぬしが一番身を持って知っておるじゃろうが!
…見つけたぞ
ありゃりゃ、意外と早かったの・・
やはり逆鱗に触れておったか
こ、今度は人間なのに尻尾が4本!?
黙れ、小僧・・・
ぐあぁあ!?
・・・
オレの狐火は結構焼けるぜ
・・・
顔をあわせたらただでは済まんとさっき言ったばかりじゃが
聞き分けのない仔には、少々お仕置きが必要かのぅ
山に縛られた土地神ごときが・・・
妖狐のオレを止められると本気で思っているのか
ねぇ
あいつが妖狐なの?
ふさふさな尻尾が4本もあるんじゃ勝ち目がないんじゃない!
同じ狐でも・・尻尾すらないのに・・・
ぬしたちは隠れておれ
そばに居ると火傷では済まんかもしれぬぞ
神様:


妖狐:









神様:



妖狐:
神様:


妖狐:
神様:

妖狐:
くっくっく・・・
・・・青臭いヤツじゃのぅ
そんな妖力で粋がりおって・・・
なんだと?
・・・!
その耳・・・
そうか・・・
土地神などと偽りおって!
まんまと騙されたぜ・・・お前も妖狐じゃないか
はは~ん、わかったぞ・・・
1本程度の尾しか隠せぬ妖力しかないから
オレの手柄を横取りして、九尾復活をもくろんでやがるな
低レベルの狐が強がりを言いやがって・・・
・・・
はり妖狐は力ばかり求めて世渡りする知恵が足りんな・・
伝説の九尾復活と人間への報復を狙っておるのはわかるが
玉藻はそんなことを望んではおらんよ
・・・玉藻!?
ぬしが復活させようとしている伝説の九尾の名前じゃが
まさか、名前を知らずに復活させよう・・・
な~んて思っておるわけないじゃろうな?
・・・
はぁ~・・・
だから、妖狐はバカだと言ったんじゃ・・・
くそっ!
オレより尾の少ない妖狐のメスごときがぁぁぁぁぁ!
神様:

妖狐:


神様:

妖狐:
神様:



妖狐:

神様:


妖狐:
神様:




妖狐:


神様:

バカの一つ覚えの炎はぬるいのぅ
本当の狐火っていうのはこういうのを言うんじゃ・・・よ!
ふっ、ふははははっ!
な~にが本当の狐火だ
こんな温度のどこかきつね・・・
・・・これがぬしレベルの狐火じゃよ
同じレベルじゃから熱かなかろう?
なんだと・・・
ぬしは尻尾の数が力の差と思っているようじゃから教えてやろうかのぅ
尻尾九本が最高位というのは妖狐だけじゃ・・・
じゃが、神の使い姫となった我ら狐はのぅ
九尾を上回る神通力を持つことで徐々に尻尾の数が減っていくんじゃよ
尻尾が・・・無くなるだと!?
そんな話があってたまるかぁぁぁぁ!!
・・・
ならば、とくと味わうことじゃな
これが尻尾を全て無くしたわしの狐火じゃ
・・・くっ!
わしの妖力をなめてもらっては困るのぅ
ぬしとて妖狐を自負するなら
この力の差が分からないでもあるまい・・・
それでもわしと一戦交えようと思うなら
それなりの覚悟を決めてくることじゃな
だまれ!
ここで退いたら今までが全て水の泡だ!
負けてたまるかよ!
・・・ぬしは本当に聞き分けのない若者じゃ
じゃが、わしに歯向かって来る奴は嫌いじゃないぞえ
僅少なりとも本気を出して相手をしてやるのが礼儀というもんじゃな
妖狐:
神様:


妖狐:
神様:

妖狐:
神様:

妖狐:
神様:

夜姫:
アスハ:
神様:


夜姫:
神様:
アスハ:

神様:





夜姫:


神様:

アスハ:

神様:


夜姫:

神様:



アスハ:
神様:







アスハ:

神様:
夜姫:



神様:

アスハ:
神様:


夜姫:

神様:


アスハ:
神様:

アスハ:


神様:


夜姫:


アスハ:


神様:

夜姫:
アスハ:
神様:




夜姫:

神様:
夜姫:

アスハ:




シン:





ルキ:





シン:
ルキ:



シン:
ルキ:

シン:

ルキ:

シン:
ルキ:


シン:

ルキ:
シン:
ルキ:



シン:
ルキ:
シン:
ルキ:
シン:
ルキ:


神様:

シン:

神様:

シン:


神様:
シン:

神様:


シン:



神様:





夜姫:



シン:

神様:
そんな仮面をつけて本気だと・・・
ほれほれ、さっさとかかってこんか
かかってこぬならこの石っころに封印して
わしの社で祀ってやってもよいぞ?
ふざけやがってぇぇぇぇ!
ぬるいのう
ほれ
ぐわっ!
玉藻が復活したら伝えることじゃ
あまり人を困らすでない・・・とな!
・・・くそぉ、覚えていろ!
ふぅ・・・
終わったぞ、さっさと出てこんか
隠れてろって言ったじゃない・・・
神様、その仮面は・・・
あぁ~、使い姫たちの正装といったところじゃ
久方ぶりに付けてみたが・・・
こいつは息苦しゅうてかなわんから好かん
仮面をつけて戦うなんて冗談かと思ったじゃないか!
そう怒るな
・・・昔、村のかんばつを救ったという白狐の少女は
・・・あなただったのか?
・・・
・・・さぁの?
わしはいつからあの社にいるのかすら覚えとりゃせんからのぅ
とにかく・・・
しばらくは狐たちも静かにしとるじゃろう
一件落着じゃな
でもさ
あいつを逃がしたら九尾は復活するんでしょ
それはまずいんじゃないの?
・・・ん?
まぁ、大丈夫じゃろうて
…何故ですか?
だって、最悪の妖狐なんでしょう?
・・・玉藻はたしかに最悪かもしれぬが
あくまでもそれはぬしら人間から見た一つの面、仮説にすぎんよ
それに人間なら、これ以上は玉藻のことは知らんほうがよい
ふぅん・・・
何でも知っている風な口ぶりじゃない
わしはアイツとは旧知の仲でな
ゆえに人間とは違うあいつの一面を知っておる
・・・狐と人、その越えられない壁がある以上
知らんほうがいいということじゃ
・・・改めて、あなたのすごさを知った気がします
それに・・・もう何千年前か覚えとりゃせんが
わしももとは九尾の妖狐じゃったからのぅ
まぁ、わしは神の使い姫となって神通力を極めたから
妖狐から空狐と呼ばれるようになったが
玉藻は人間と遊ぶのが本当に好きなヤツでな
問題が起きる度に姿を変えておったり
人間によって封印されておったりおったりしたから
いまだ妖狐のままなんじゃ
ん…?・・・ということは、九尾が出てきても
何にも心配することなかったということじゃ・・・
・・・
な~んだ!
だったら!
最初から「わしに任せておけ」って言ってくれたら
こんなに不安にならなかったのにさ
・・・避けられるものなら避けたいということじゃ
それに玉藻が襲ってくる可能性も想定の範囲内にある
襲うって・・・!?
だいぶ長い間封印されておるからな
それにわしの神通力は長くは持たん
全てぬしに譲ってしまったからのぅ
はぁ?
そんなものボクは貰った覚えがないぞ・・・?
・・・覚えていないだけじゃよ
まぁよい
のぅ、人間の若いオトコよ・・・
あ、はい?
妖狐退治の前におぬしは
何でも協力すると言ったのをわしは覚えておる
・・・あぁ、確かに
出来ることなら何でもって言ったけど
結局、村に注意を促すだけしか出来なかったな
今一度はっきりと申したな・・・
くっくっく・・・
それじゃ次の協力をしてもらうぞ!
ちょっと!
何をさせるつもり!?
九尾問題は解決したじゃない!
まぁまぁ・・・
どうせ乗りかかった船さ
俺に出来ることであれば、なんでも
ふむ・・・簡単なことじゃ
ぬしら、つがいになって子を育むのじゃ
・・・
・・・
さっきも言ったがわしの神通力は全てぬしの体に宿してある
ぬしがいるかぎり、わしは死ぬことはないが
その力を繋げるためにも、ぬしは子を宿さねばならん
ちょうど秘密を共有するオトコがそばにおるんじゃ
さぁ、嫁に行って来い!
ちょぉぉぉぉぉ!
簡単に嫁に行けっていうなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ふはははははっ
おい!こら!
待ちやがれええええ!!
…よ、嫁・・・?
え、オレの嫁は狐なのか・・・

第八幕 -それは少年の物語-

それで
神様によって結ばされた二人は
数年後に子供を授かって、神様と4人で楽しく暮らしましたとさ
おしまい・・・
っていう物語を書いたんだけど
どう・・・かな?
結ばされたのね・・・
う~ん
そうね・・・
伏線が多すぎて、ちょっと分かりづらいかも・・・
それに少し雑じゃない?
無茶な設定もあったし・・・
そっか・・・
でもね
私は嫌いじゃないわ
こういう出会いがあってもいいなって私は思うの
世の中は不思議なことが多いほうが楽しいしね
だ、だよね!
そういえば・・・
題名って何なの?
あ・・・、それがまだ決めてないんだ
良いのが思いつかなくて
そうなの
ねぇ、私も一緒に考えてもいい?
う、うん!
神様が狐の女の子に力を・・・
九尾が村を・・・
う~ん
あ・・・
雨が降ってきた・・・
雨だぁ・・・
こんなにいい天気なのにね
お天気雨ね
あっ!
洗濯物をお母さんに取り込んでって言われてたわ
急いで帰らなきゃ!!!
僕も濡れて帰るとうるさいんだ~
それじゃまた今度ね!
うん
あっ!
!?
この天気みたいに「狐の嫁入り」ってどうかな?


これがぬしの作戦かのぅ?
・・・結構可愛いムスメじゃな~
!?
あ、静彗ちゃん
ほれ、傘じゃ
雨が降りそうじゃったからのぅ
迎えに来てくれたの?
ありがとう
・・・作戦っていうわけじゃないけど
・・・
お母さんから受け継いだ神通力を維持するためにも
この体を受け入れてくれる子を探さないとならないし
そうじゃな
のう、ぬしよ
その姿・・・嫌ではないのかのぅ?
・・・ボクは嫌いじゃないよ
静彗ちゃんの役に立つことが出来るし
狐火とかはうまく使えないけど・・・
この力は人や動物たちのために役立つと思うから
おぬしの母に聞かせたい言葉じゃな
この20年間、毎日あぶらあげを出せと言っているのに
豆腐とか!
大豆とか!
そんなものばっかり出しおってからに!
わしのために役立たないヤツじゃ
だ~れが役に立たないって!?
シンくんに変なことを吹き込まないでよね!
そろそろ夕食だから帰っておいでよ
ボク、もうお腹減っちゃったからさ~
は~い!
お母さんはいつも静彗ちゃんには冷たいよね・・・
あやつは小さい頃からずっとわしに歯向かっておるんじゃ
本当にむかつく奴じゃよ・・・
シン:
神様:

シン:

神様:


神様:




静彗ちゃん、何だか嬉しそう
ん?
そう見えるかのぅ?
うん!
さぁ、ご飯を食べに帰ろう~
あぁ、先に戻っておれ


楽しい時間というのはほんに短きモノ
わしにとってこの20年は本当に楽しいものじゃった
これからもずっと楽しむためにも
シンには早くつがいを見つけてもらわねばな・・・
さて、夕食じゃったな
今日こそは油揚げを出してもらうぞ!
まだまだわしはぬしらに世話にしてもらうのじゃからな~
生徒会長: 以上で演劇専攻学科[劇団うたかた月夜]による演劇
[狐の嫁入り]を終了いたします。

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