タイトル『弱虫』 平成24年10月12日(金)花束市場公演予定 (修正:10/10) 脚本:柊 檻(編集:団長) [登場人物] 青年 → nikiさん(持ち物:キューブマスク)  ユキQ → 団長(持ち物:キューブマスク) 影Q → 団長(持ち物:キューブマスク) ヒロ → シンさん(持ち物:キューブマスク) ユキ → ReZelさん(持ち物:毒ビン) 弱虫 → 店長(持ち物:キューブマスク) ユキQとユキの職種、髪型は統一し、髪色は変えたほうが同一人物でありながら別次元の者という 認識が出来て面白そう? 青年とヒロは職業は違っていても、ヒロが一次職なら、青年は2次以降にする。 <シーン1> ▼弱虫 舞台右より登場 えーんエモ出しながら、舞台中央より右側をうろうろして、適当に座る その後も適当に泣きエモを出し続ける ▼青年 キューブマスクを装備して左より登場 青年 弱虫、泣き虫、はさんで捨てた〜♪     捨てた弱虫、どこ行った〜♪ /うれしい ▼青年歌いながら舞台中央より左まで進む  青年の立ち位置は流動的に、物語の邪魔にならないような位置で常に発言する。 青年 おや? 弱虫 /! 青年 おやおやぁ〜? あんなところに泣き虫がいるじゃないか 弱虫 /えーん 青年 君も捨てられたのかい? 弱虫 /…    /えーん 青年 泣き虫毛虫、挟んで捨てた♪ 捨てた泣き虫、泣いてるぞ♪ ▼弱虫 /えーん エモ出しながら舞台右へ退場 ▼影Q 舞台左から登場 青年 /… ・・・無事に・・・戻れるだろうか 迷子にならないといいけど・・・ /! さぁ、君も帰りなさい 影Q /! /えーん ▼影Q 舞台右へ退場 ▼青年 客席を見る  キューブマスクを取る 青年 こんばんは、皆さん あなた方は自分の心の中に潜んでいる 「弱虫」や「泣き虫」を捨てたいと思った事はありませんか? ▼客席の反応を待つように /… エモ 青年 ・・・ 人の感情や表情というのは、成長する過程において理解していくもの・・・ 生活環境が違えばまた、理解する感情は人それぞれです ふむ・・・ 今日ここで出会えたのも何かのご縁 つまらない私の昔話で宜しければ、少しばかり話を聞いていきませんか? ▼青年 舞台中央へ移動 <シーン2> 青年 /うんうん あるところに1人の少女がおりました ▼少女 舞台右から登場し、右端でエモだしたり、少しうろうろする 青年 彼女の名前は「ユキ」 両親からそれはそれは大層可愛がられて育ち およそ痛みや悲しみといった感情を知ることもなく 純粋にすくすくと育っていきました ▼少年 左より入場し、左端で待機 青年 この少年は・・・ エモ( /あの ) ・・・過去の私です お恥ずかしい話・・・ 私も痛みなど知りえる年齢ではなかったのですが 彼女のような純粋さのかけらもなく、だいぶひねくれて育っていました ▼青年 語り位置へ移動 ▼少年 演技を始める 少年 あーっ! あそこに弱虫がいるぞぉ〜! /くすくす 少女 /! あ、ヒロくん、こんにちは! 今日は・・・ 少年 弱虫、毛虫〜 挟んで捨てろぉ〜! 近寄るんじゃねぇよ、ブス! 少女 /ショック え…私… 少年 お前と一緒にいると、俺まで弱虫が感染るんだよ! 少女 そ、そんな… わ、わたし・・・弱虫なんかじゃ・・・ ヒロくんとただ・・・お話したいだけなのに… /えーん 少年 /汗かき /…  ほ〜ら、すぐ泣いた 弱虫ユキ、泣き虫ユキィ〜 少女 /えーん 少年 オレはな! 泣き虫が嫌いなんだよ! お前を見ていると弱虫と泣き虫が感染りそうで あ〜、嫌だ嫌だ! ▼少年 逃げるように左へ退場 青年 ・・・ 子供とは時に残酷な言葉を投げかけるもの… 当時の私は本当に愚かでした… 彼女を好く想いが大きすぎたがために もし・・・、一緒にいるところを誰かに見られたら恥ずかしいと・・・ そう思ってしまったために心にもない言葉で 彼女を傷つけてしまっていました 今にして思えば・・・ そんなことでしか表現できなかった自分が恥ずかしい・・・ でも、子供だった私は・・・ ついついこのように接してしまっていたのです ▼少女 座る 少女 ヒロくん・・・ そんなに泣き虫の私が嫌いなの? 弱虫の私がそばにいたら駄目なの? 私はただ・・・ ヒロくんとお話がしたいだけなのに・・・ ・・・私が弱虫だから? 泣くことしかできない私だからなの? だったら、こんな弱虫の私なんて ・・・もういらない /えーん ▼少女 歌いながら指定場所へ移動  □□□□□□□□□  □□□□□□□□□ 灯□□□少□□□□□灯  □□□□□□□□□ 少女 弱虫…毛虫… 挟んで捨てたあぁ…♪ ▼少女Q ログイン  □□□□□□□□□  □□□□□□□□□ 灯□□□少□Q□□□灯  □□□□□□□□□ 少女Q /えーん 少女 もう決めたもん! 私は「弱虫」とさよならする! もう絶対・・・ 何があっても絶対に泣かないもん… (間をあける) 少女 弱虫、泣き虫、はさんで捨てたぁ♪ 捨てたあなたは、もういらない♪ ばいばい ▼少女 ゆっくり左へ退場 少女Q ・・・ぅ /えーん ▼少女Q 右へ退場 <シーン3> 青年 彼女は弱い心・・・「弱虫」を捨ててしまいました こんな愚かな私のために… 弱虫や泣き虫は、子供たちが生きるには必要な感情なのです 自分の弱さや悲しさを知っているからこそ優しくなれる とても大事な・・・感情なのです 弱虫を捨て、彼女は明るくふるまうようになりましたが 日に日に病んで行き、ついには床に伏すようになりました もちろん子供の私は・・・ そんなことに気付くこともなく・・・ ▼少女 左から入場 少女 けほっけほっ ▼追いかけるように少年入場 少年 おいっ!遊びに行こうって何を言ってるんだよ 寝てろってば! 顔、真っ青じゃねーか! /汗かき 少女 ふふ… だって、せっかくヒロくんが遊びに来てくれたのに・・・ 外で一緒に遊ばなきゃ・・・もったいないじゃない 少年 病気なんだろ? だったら、寝てないとだめじゃないか! 少女 /! ヒロくんが私のことを心配してくれてる・・・ 少年 あ、当たり前だろ! 病人をほおっておけるかよ 少女 良かった…弱虫を捨てて… ▼少年 /汗かき エモ出しながら少女のそばへ 少女 …あのね、ヒロくん この場所で私、弱虫と… 泣き虫とさよならしたの 少年 /! お前、突然何を言って・・・ ▼右より少女Q 入場 少女Q /えーん 少女 ほら、あそこにいるの 見えない? 少年 /汗かき な、何いってんだ! 誰も、何もいないじゃないか! 少女 そっか・・・ヒロくんは弱虫の私が嫌いだから見えないんだね・・・ 私がさよならした日から そこでずっと泣いていたのかな… 少年 もういいから ほら、早く家に帰ろう? 少女 嫌だよ・・・ せっかくヒロくんとお話出来るのに・・・ 少年 治ったらいくらでも出来るじゃないか 少女 ・・・ねぇ、ヒロくん ヒロくんは弱虫とか… 泣き虫が…嫌い…なんで…しょ? 泣き虫の私は嫌いって言ってたじゃない… 少年 あ、あれはちがっ・・・ ▼少女 『毒ビン』使用 ▼少女Q 少女のそばに近づく 少年 おい!どうしたんだよ… しっかりしろよ! 少女 …わたし ヒロくんとたくさん遊びたかったの 少年 元気になったら遊んであげるから! 少女 …良かっ・・・た わたしは・・・もう弱虫じゃ・・・ないんだね 少年 ねぇ、ユキ! ねぇってば! /えーん 少年 エモ( /! ) 目を開けろよ!おぃ! /えーん 少女 … 少年 だ、誰か…誰か呼んでこなきゃ でも・・・ /えーん 少女 … 少年 …な、泣いてる場合じゃないんだ! 泣いていたってユキは・・・助からない!? /えーん 嫌だよ、ユキ・・・ もう・・・泣き虫の俺なんて! どっかいっちまえ! ▼青年 アイテム演出効果のあるアイテムを使う(これは案) ▼少年 キューブマスクを捨てる 少年 ・・・よし おじさん、連れてくるからな! ▼少年 舞台左に退場 ▼少女 ログアウト ▼少女Q キューブマスクを拾う  舞台右端へ退場する <シーン4>しばらく独奏状態のため、観客に語りかけるように動いてください 青年 …いかがですか これで私の昔話は終わりとなります 彼女がこの後どうなったのか気になりますか? 彼女は… /… 一命を取り留めました …ですが、あまりにも短い命だった (5秒以上の間を開ける) 青年 私は今も悔いているのです /… 私は・・・彼女の弱さが嫌いだったのではく 自分に潜んでいた「弱虫」を彼女に知られたくはなかった 嫌われたくなかった・・・ 無理やり虚勢を張って、強くあり続けようとしたいだけだった・・・ 彼女は素直に弱さをさらけ出していたけど…それは・・・ 弱い自分を見ているようで嫌だったのです ようやくそれに気づいた時 いつか彼女に話せる日が来るって思っていたけれど その日が来ることは永久になかったのです /… ▼影Q 舞台右から登場 影Q /えーん 青年 /! 捨てられた弱虫は… その本体を失ってもなお、どこかをさ迷っているはずです… まるで何か未練があるかのように… この弱虫さんもきっと・・・ ▼青年 舞台左に退場しようとする /! おっと! この弱虫さんも在るべき場所に戻してあげないとね 本体か・・・それとも・・・     さぁ、こっちへおいで… 影Q /! ・・・だ・・・れ・・・? 青年 /! 驚いた・・・ 君は・・・弱虫なのに言葉を話せるんだね・・・ 影Q ・・・ 青年 ここはもう君のいる世界じゃない 在るべき世界へお帰り・・・ 影Q あな…たも…一緒に… ▼影Q 青年に近づく 青年 /! このマスクは・・・ 影Q あの日・・・あなたが・・・捨てた あなた・・・弱虫・・・ わ…たしは…あなたが…心配…ずっと・・・なの いつ…も…泣いて…いる…から 青年 私が泣いている・・・と? 影Q わた…し、だから…そば…に…いないと… ヒ・・・ロ・・・くん・・・ 青年 /! …ふっ それが君の…ユキの未練だったのか… (間をあける) はぁ… 子供は時に残酷なことを素直に言うものですね… まさか彼女が捨てた弱虫に…私が心配されるなんて… 影Q 弱さを…見せる・・・恥ずべきこと…ちがう…よ? 青年 そうだね・・・ それにもっと早く気が付いていれば… 私の主が生きていた世界はもっと変わっていたのかもしれないね (間を開ける) 青年 僕は・・・君に謝らなければならない あの頃の僕は君が大好きだった でも、素直になれなかった・・・ 君は僕がどんなにいじわるなことをしても そばにいようとしてくれてたのに・・・ /えーん もっと・・・ もっと早く気づきたかったよ・・・ 影Q いい子・・・いい子・・・ /e6 さぁ…いきましょ…う 青年 …そうですね 私の未練も・・・ようやくなくなりました 在るべき世界へ戻る日が来たようですね ▼青年 キューブマスクを装備 青年 ヒロの弱虫である私の・・・在るべき世界では素直になろう 彼女の弱虫とずっと一緒に・・・ ご静聴・・・ありがとうございました・・・ 影Q それでは・・・みなさん また・・・どこかで・・・ ▼青年 少女Qに近寄る 青年 さぁ、行こうか! 影Q うん! 青年 弱虫、毛虫、挟んで捨てた〜♪ ▼青年、右へ退場。少女Q連れられるように右へ退場 終幕