「ルティエと私」 ********************************************************** 登場人物 語り 以下、語り :待宵さん (現在) アサシン 以下、アサ :ひよさん アサシンの友達のプリ 以下、友プ :ひすみさん ハティ狩りメンバー 以下、PT :せれみなさん ハティ 以下、ハティ:団長さん  巻き込まれたアコライト 以下、アコ :るなさん プリースト 以下、プリ :団長さん (過去) シーフ時代のアサシン 以下、シフ :夜姫さん シーフ時代の友達アコライト 以下、友達 :ありさん ハティ 以下、ハティ:団長さん  助けてくれたプリースト 以下、ぷり :ひすみさん ********************************************************** −プロローグ− ▼語り、観客に背を向け、舞台中央に座っている  語り、座ったまま、観客を振り返り台詞 語り こんにちは、旅のお方 わたしは、旅の中で語る者 これも何かの縁・・・ 貴方に、物語をお聞かせしましょう ▼語り、立ち上がり、話を選ぶように 辺りをいったりきたり ◎演出スキル、ストームガスト1回。 ▼語り、ふと思い出したように立ち止まる 語り 過ちを犯して 大事なものを失ってしまったら 貴方ならどうしますか? 逃げ続ける? 過ちと向きあい、喪失を受け入れる? これは、ルティエとあるアサシンの物語・・・ ▼語り、舞台←隅の「語り」の位置に座って待機 −第1幕− ◎演出スキル、ストームガスト開始、以下、台詞が終わるまで連打 ▼アサ、左から登場、舞台→へ向かって歩きながら台詞 アサ 最後に覚えているのは 倒れている彼の姿 白い雪を 彼の聖衣を あかく 赤く 血が染めて どうしてこんなに わたしは 弱いのだろう ▼アサ、舞台右隅に座り、ログアウト ◎演出スキル、ストームガスト終了 ▼アサ、ログイン、立ち上がり左右を見回して台詞 アサ いやな夢・・・ 気分が悪い もう一度 眠ろう・・・ ▼アサ、舞台左隅まで進み、誰かが来たことに気づいて、エモ/! ◎アサ、ハイド。チャット「ここには誰もいません」 ▼友プ、舞台右から登場、チャットに気づかないフリをして 友プ あれ、いない? なんて、ね ・・・えい ◎友プ、ルアフ 友プ 見つけた アサ ・・・ 友プ ねえねえ、ハティ狩りに行こうよ アサ 痛! いたたた 友プ 大丈夫? アサ 急に、持病のハルキュレーションウォークが・・・ 友プ どうやって! 未実装! それ未実装だから! アサ ・・・じつは 友プ じつは? アサ わたし・・・アサシンクロスじゃないんだ 友プ え? アサ 一人暮らしなんだ 友プ 職業と関係ないよ! もう・・・ どうしたの? 前にも、ハティ狩りを断ってたよね? 何か理由があるんじゃ? アサ ・・・ごめん 友プ 仕方ないね でも、困ったな メンバーが足りないんだよね アサ ・・・ 友プ どうしても駄目? いてくれるだけでいいんだけど アサ 本当に ・・・いるだけだよ 友プ ありがと ▼友プ、舞台←へ退場、上機嫌な感じで   アサ、遅れて舞台←へ退場、憂鬱な感じで −第2幕− ◎演出スキル、ストームガスト1回 ▼友プ、アサ、PT、舞台右から登場、台詞 友プ 見つからないね べつべつに探そうか? PT そうだな じゃあオレは森のほうを探してくるよ アサ うん 友プ じゃあ、みんな 見つけたら合図をお願いね! ▼友プ、アサ、PT、舞台←へ退場 ▼ハティ、舞台右から登場 ハティ くっくっく・・・ 今日のエモノは 何処だろうね? ▼ハティ、観客席へスキルなど、フリーダムな動きと台詞 ソコカナ? ココカナ? くっくっく・・・ ▼ハティ、退場 ▼アサ、舞台右から登場 ◎演出スキル、ストームガスト1回。 ▼アサ、舞台中央で立ち止まり、過去を思い出すように アサ あの時から・・・何も変わっていないみたい ▼アサ、舞台中央の奥へ進み、後ろを向いて座る。 ▼語り、立ち上がり、台詞。 語り ルティエ・・・ 雪降りやまぬこの地で、彼女は悔やんでいた 「あの時、わたしがあなたを誘っていなければ・・・」 ◎演出スキル、ストームガスト1回。 ▼シフ、友達、舞台左から勢いよく登場、   舞台中央で仲のよい子犬たちがじゃれるような動き シフ 今日は、ルティエにいこう! 友達 え? まだ、早くないかな? シフ へぇ 怖いんだ? 友達 な!? そんなわけないだろ! シフ ・・・そうそう! この世の中には ゴキブリにすら勝てない人がいるんだってね 友達 く・・・ 金ゴキにはもう勝てるからな! シフ へぇ〜 友達 その目は信じてないよね? 全く信じてないよね? あの時は、油断しただけなんだ! 1匹だと思ったら ・・・ 1匹でも強いって! 信じろよ! シフ 信じてるよ? ・・・負けたんだよね? /くすくす 友達 ・・・わかった ルティエだな! 行ってやるよ!! シフ そうこなくっちゃ ▼シフ、友達舞台右へ退場 ▼語り、立ち上がり、台詞 語り それは昔、ある日の出来事 幼き日の少女と少年の楽しい毎日と 冒険に明け暮れた日々の終わり そして・・・ 彼女をルティエから遠ざけた悲しい現実 ▼語り、座る。 −第3幕− ◎演出スキル、ストームガスト1回 ▼友達、舞台左からあわてて登場、舞台中央で台詞 友達 化け物! ◎演出スキル、「ヘブンズドライブ」を友達足元に ▼ハティ、舞台右から登場。 ハティ くっくっく・・・ 友達 お前は・・・ ハティ わたしは 情け無用の地獄からの使者 ハティだ!! 友達 うわあぁぁ! ハティ くっくっく・・・ ◎演出スキル、「ヘブンズドライブ」を友達足元に 友達 うわあぁぁ! ハティ いいぞ!もっと、もっと怯えろ! 恐怖しろ! わたしに、心地よい叫び声を聞かせておくれ! 友達 怖いよ・・・ 犬がしゃべってるよ・・・ ハティ 犬じゃない! ハティだ! GaRRRRrrrruuu!! ▼ハティ、友達に襲い掛かる ◎演出、友達、毒薬使用。    同時に、セージスキル、ボルケーノを倒れた友達中心に展開 ▼シフ、舞台左から登場 シフ もう、先にいかないでよ・・・ ・・・あぁあ・・・ ▼語り、立ち上がり、台詞。 語り そこには、恐ろしい獣がいた そして、真っ赤に染まる白い雪 その中に彼が倒れていた ▼語り、座る。 ハティ  おや、おや /e2 ◎演出スキル、「ヘブンズドライブ」をシフ足元に ▼シフ、座る あまりの驚きと恐怖で足がすくむ感じ シフ あぁあ・・・ ハティ 美味しそうな獲物がもう一匹いたか /e2 シフ あぁあ・・・犬がしゃべってるよ・・・ ハティ お前もそこか! 驚くところが違うよ! 犬じゃない! ハティだ! ▼友達、倒れたまま最後の気力をふりしぼって台詞 友達 ・・・逃げろ・・・ ゴホッ ▼シフ、立ち上がり、ハティから逃げるように動く  ハティ、シフを追い回す感じで、舞台を動き回る ▼友達、ログアウト ▼シフ、舞台→端でハティに追いつめられ、              ハティの一撃を受けて倒れる ハティ GaRRRRrrrruuu!! ◎演出、シフ、毒薬使用。 ▼ハティ、勝ち誇る感じで演技 ▼ぷり、舞台左から登場、舞台中央まで進んで台詞 ぷり 血のにおいがする・・・ みんな、早く来て!! ▼ぷり、舞台左へ退場 ハティ 邪魔者が来たか ・・・まぁいい、今日は久しぶりに楽しんだからな くっくっく・・・ ◎演出スキル、ハティを中心にストームガスト1回 ▼ハティ、ストームガストが消える前に舞台から蝶で消える −第4幕− ◎演出スキル、ストームガスト1回。 ▼ぷり、舞台左から登場 ◎演出スキル、シフに「リザレクション」、「ヒール」 シフ う・・・ ぷり もう大丈夫よ シフ わたしたち急に襲われて、それで・・・ ぷり わたしたち? ぷり あなたの他には、誰もいなかったけれど シフ そんな! ▼シフ、舞台右へ急ぎ、退場 ぷり 待って! ハティはまだ倒されていないのよ! 貴女の身体だって、まだ・・・ ▼ぷり、舞台右へ急ぎ、退場 ◎演出スキル、ストームガスト開始、以下、台詞が終わるまで連打 ▼シフ、舞台左から登場、泣き叫びながら友達を探す シフ わたしが 無理やり 誘ったから こんなことに ごめんなさい ごめんなさい ▼シフ、疲れ果てて座る   ぷり、舞台左から登場、シフのそばで座る   なだめるように台詞 ぷり 残念だけれど ・・・帰りましょう ▼ぷり、シフ舞台右へ退場 ◎演出スキル、ストームガスト終了 −第5幕− ▼アサ、舞台中央奥から、立ち上がり、舞台中央へ アサ やっぱり こなければよかった・・・ この全てをつつみ込む雪の世界は 何一つ変わらない不変の場所 きっと わたしの心は昔と変わることはない ずっと あなたと雪の中に埋もれたままなのだから・・・      ◎演出スキル、ストームガスト ▼アサ、舞台中央から、舞台右へ帰りかける ◎演出スキル、「ヘブンズドライブ」 ▼アサ、立ち止り台詞 アサ これは・・・ ・・・獣の唸り声が聞こえる それに、悲鳴も!? ▼アサ、舞台左へ急ぎ、退場 ▼アコ、舞台右から、登場 ◎演出スキル、「ヘブンズドライブ」をアコの足元に ▼アコ、舞台左端で、転んだように、座る アコ 痛いです・・・ ▼ハティ、ゆっくりと舞台右から登場 ハティ くっくっく・・・ アコ あなたは、誰ですか・・・ ハティ わたしは 物言わぬ動物の愛と、犬笛にむせび泣く獣 ハティだ!! アコ 犬・・・さん? ハティ ・・・ アコ わうわう、わう? ハティ いや、言い直さなくていいから 犬じゃないから というか、それ犬語のつもり? アコ 駄目ですか・・・ ハティ 駄目です・・・とりあえず アコ とりあえず? ハティ 泣き叫んでもらおうか!! GaRRRRrrrruuu!! アコ 嫌ぁ! ▼ハティ、アコに襲い掛かる ▼アサ、舞台右から急ぎ、登場 アサ おまえ・・・お前は! ハティ  おや、おや /e2 お前の匂い わたしは知っているなぁ・・・ アサ ・・・覚えているのか? ハティ くっくっく・・・ 覚えているとも アサ やっぱり、犬なんじゃ・・・ ハティ 犬じゃない! ハティだ! GaRRRRrrrruuu!! ◎演出スキル、「ヘブンズドライブ」をアサの足元に ハティ かよわいシーフだったよなぁ ひぃひぃ言って逃げ回っていたよなぁ アサ ハティ・・・わたしの友達をどこへやった? ハティ 友達ぃ? ああぁ・・・あのアコライトか 小突き回して、しばらくは遊んだなぁ・・・ その後は、飽きて どこかに捨てたよ アサ ・・・ぁぁっぁああああ!! ◎演出スキル 「オーバートラスト」使用 ハティ !! ▼ハティ、アサ、格闘。 アサがハティを圧倒する感じ、 ◎演出スキル 「ソウルブレイカー」使用 ▼ハティそのばに座る、大きなダメージを受けてあえぐ感じ ハティ ごほごほ・・バカな・・・ これほどまでに強くなるとは・・・ 生意気な人間め・・・ごほごほ ▼友P、PT、舞台左から登場 PT 見つけたぞ、ハティだ! ハティ ・・・ ▼ハティ、舞台右へ退場 友プ 逃がさないで! ▼友プ、PT、舞台右へ退場   アサ、すぐにアコさんのそばで手当する アサ よかった・・・ ひどい怪我はしていないみたい アコ はい アサ ありがとう アコ /! アサ /? アコ どうして・・・ わたしの方が、お礼を言わなくてはいけないのに・・・ アサ ・・・そうかもね でも、あなたに感謝したくて アコ 感謝? アサ うん・・・ わたし、昔ね 大事な人を助けられなかったんだ でも 今、ようやく間に合った気がする やっとそう思えたから・・・ アサ ありがとう アコ ??? アサ ごめん あとで、ちゃんと説明するから ここは危ないから町へ戻ろうね アコ はい ▼アコ、舞台左へ、退場 ▼アサ、舞台中央へ ◎演出スキル、ストームガスト1回。 アサ ねぇ・・・ ここにいるんでしょ? きっと、この雪に融けて 空から降ってきているんでしょ? わたしのこと わかる? 色々あって ずっと待たせてごめんね やっと、ここに来られました もう、大丈夫 大丈夫・・・だから また、あなたに会いに来るから・・・ ◎演出スキル、アサ中心に、ストームガスト数回 ▼アサ、ストームガストの間に蝶で、退場 −第6幕− ▼語り、立ち上がり、台詞 語り 彼女は過ちと向きあいました 喪失を受け入れたのです ▼語り、舞台中央まで進み、台詞 語り 失われたものは戻りません それでも 彼女はルティエを訪れるのでしょう・・・ ▼語り、舞台左の定位置に戻り、座る。   ▼アサ、少し多めに間をとって、 舞台左から、登場 うろうろする。/はあエモ アサ あの子、遅いな ▼語り、立ち上がり、間をとってゆっくり台詞 語り 数日後 アルベルタの穏やかな午後 水も風車もゆっくりと廻る・・・ まるで時間を紡いでいるかのように・・・ 彼女は、カフェのパラソルの下で珈琲を飲んでいた ▼語り、座る アサ どうしてもお礼がしたいからって 無理やり連れてこられちゃったけど どこに行っちゃったんだろ ▼プリ、舞台左から、登場 アサに背後から近づく アサ、痺れを切らして立ち上がるが、 背後に気配を感じ、振り向く アサ もう、遅い・・! ・・・え・・・ プリ やあ アサ ・・・どうして・・・生きて・・・ /笑い アサ ・・・笑うなよ アサ /笑い 似合わないね、その格好 /笑い どうみても、悪い聖職者にしかみえないよ プリ 悪かったな・・・ アサ /笑い 悪いよ・・・ /… うう・・・ /えーん ううっ・・・うっく プリ 急に、どうしたんだよ・・・ 泣くなよ・・・ アサ だって・・・ どうして・・・連絡してくれなかったの・・・ ・・・もう会えないかと・・・ ・・・もう会えないかと・・・思った・・・ ▼プリ、アサに寄り添うようにして、台詞。 プリ ・・・ごめんな ▼語り、立ち上がり、台詞。 語り 忘れもしない顔立ち・・・ 姿こそ変わっていても・・・ 彼女はすぐに気がつきました・・・ 彼は生きていたのです そして彼もまた、彼女とのことを悔やんでいたのです ▼語り、座る。 プリ ハティの件で自分が嫌になったんだ 弱くて 自分も・・・君も 守れないのが我慢できなくて・・・ いつだって君に迷惑ばかりをかけていたから アサ そんなこと・・・ プリ だから だから強くなろうと思った 自分なりにがんばったよ こうしてプリーストにもなれた でも 君に会う事はできなかった 強くなったのに どんな顔をして君に会えばいいのか・・・ いくら強くなったからといっても もう間に合わないんじゃないかって 思っていたんだ アサ ・・・ プリ でも、あの子から君の事を聞いて・・・ アサ あの子? プリ 君が助けたアコライトの女の子だよ 実はすこし前に、オレも 彼女がハティに襲われているところを助けたんだ そのときに、君とのことを話して・・・それで アサ 私たちのことだと、気がついたんだね まって・・・ あの子・・・2回も、ハティに襲われたの? プリ そうらしいね ボスモンスターに遭遇しやすい星の下に生まれたとか・・・ オレが助けたときは、2回どころかもう27回目です  って話だったよ アサ ・・・不憫ね プリ あぁ、不憫だな でもそのお陰で彼女から君の話を聞いて 君に再び会う決心がついたんだ なぁ こんなオレでも まだ間に合うかな? 君と 君と一緒にいてもいいかな・・・ アサ 本当に 馬鹿だよね・・・ プリ 馬鹿なんだよ・・・ 強くなる事を第一に考えるんじゃなくて 君と一緒にいるほうを大事にすればよかったのに・・・ そんなこともわからなかったんだから・・・ アサ 馬鹿・・・なのは ・・・わたしだよね そんな風に思っているなんて、ぜんぜん気がつかなかった あなたを失って、初めて気がついたの 無理をさせていたこと あなたがとても大事だったことに だから もう、絶対にいなくならないで・・・ ▼語り、立ち上がり、台詞。 語り アサシンの心の中には、あの日から雪が積もっていた それがいま アルデバランの陽光の中でゆっくりと融けていった ▼語り、座る。 プリ ああ・・・ ずっと・・・ ずっと 傍にいるよ・・・ もう、君を決して離さないからね・・・ ◎演出スキル、エンジェラス1回。 ▼アサ、プリ舞台から退場 −エピローグ− ▼語り、舞台中央へ、台詞。 語り 物語は、これでおしまい お楽しみいただけましたか? おや・・・ もう、こんな時間ですね そろそろ、あなたも出発の時間では? ▼語り、立ち去りかけて、台詞 語り もし、またお会いすることがあれば、 新しい物語をお聞かせいたしましょう それでは どうか良い旅を ▼語り、退場 おしまい